法人成りのメリット・デメリット

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法人化(法人成り)のメリット

1. 税金面(節税面)

基本的に法人化した方がメリットが大きくなります。
次のようなメリットが得られます。
 
●給与所得控除
●損失の繰越
●損益(経費)にできる範囲
●帳簿
 
1)給与所得控除
法人の場合は給与が「役員報酬」になり給与所得控除は最低65万円となります。
個人の場合には、青色申告特別控除となり、最高65万円とほぼ同じ額になりますので、基本的に法人化した方が得になります。
 
2)損失の繰越
法人は損失が出ても、最大7年まで繰り越すことができますので、節税の効果があります。
 
3)損益(経費)にできる範囲
税務上の損益(経費)にできる範囲が、法人の方がずっと広くなります。
 
4)帳簿
「個人の方が帳簿が楽」のように思えますが、事業を発展させていく上で、法人も個人も帳簿は必ず必要になります。逆に、個人の方が面倒になってしまうケースもあります。

2. 社会的な信用

個人事業主だと、社会的信用が低いため、お客様とのやり取りや他社との取引がスムーズにいかなくなってしまうケースがあります。
法人であれば、社会的信用があるため、上記のような問題・トラブルを未然に防ぐことができます。

3. 責任の範囲

個人事業主だと、責任の範囲が「個人」になるため、万が一損害賠償を請求された時に、個人(つまり、あなた自身)の財産を失う可能性があります。
法人であれば、責任の範囲は「法人」になるため、万が一損害賠償を請求されても、個人(つまり、あなた自身)の財産は対象にならず、失うことはありません。

4. 経営成績の明確化

個人事業主だと、個人と事業の財布(現金や通帳など)が一緒になってしまうので、経営成績が分かりづらく、適切な経営を行うのが難しくなります。
法人であれば、このような問題は起こらないので、経営成績を把握しやすくなり、より効率よく事業を拡大させていくことができます。

5. 資金調達能力

個人事業主だと、社会的信用の低さもあって、資金調達がしづらくなります。
法人であれば、社会的信用もあるので、銀行などの理解を得やすく、資金調達がしやすくなります。

6. 代表者の退職金

個人事業主だと、代表者の退職金を用意することができません。
法人であれば、代表者の退職金を用意できますし、かつ経費に計上できるので、節税効果も期待できます。

7. 決算期

個人事業主だと、決算期は12月になり、自由に選べません。
法人であれば、決算期は自由に選べますので、あなたの事業に合わせて選択することができます。

法人化(法人成り)のデメリット

法人化(法人成り)のデメリットとしては、以下の様なことが挙げられます。
 
●設立費用がかかること
●設立の手間がかかること
 
1)設立費用がかかること
会社を設立する際に、「 定款認証代 」 や 「 定款認証代 」 といったお金がかかるので、約20万円前後の設立費用が発生します。
 
2)設立の手間がかかること
設立時には、各種の書類を作成したり、それらの届出を行う必要があります。